コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

干宝 かんぽうGan Bao

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

干宝
かんぽう
Gan Bao

中国,六朝時代の晋の学者,文学者。新蔡 (河南省) の人。字,令升。幼少から学問を好み,その才能を認められ著作郎となった。のち王導の上疏によって史官の必要が認められると,推薦されて国史編纂にあたり,『晋紀』 20巻を著わした。その後,散騎常侍にまでなった。陰陽術数を好み易に興味をもち,『周易注』『春秋左氏函伝義』『周官礼注』などの著作があるほか,神仙占卜,妖怪などについての説話,伝説を集めた小説集『捜神記』を残している。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

かん‐ぽう【干宝】

中国、東晋の歴史家。新蔡(河南省)の人。字(あざな)は令升。博学で、晋の国史編纂(へんさん)にあたった。生没年未詳。多くの著作があったと伝えられるが、今日に残るものは少ない。著「捜神記」など。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

干宝【かんぽう】

捜神記

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

かんぽう【干宝 Gān Bǎo】

中国,東晋時代の学者。字は令升。新蔡(河南省)の人。呉王朝に仕えた家柄であったが,宰相王導の推挽により,史官として東晋初年の朝廷に出仕し,《晋紀》を著した。また《易》や《周礼》などの古典に注を付けた。しかし干宝の名が後世に記憶されるのは,《捜神記》30巻を著したことによってである。《捜神記》は,南北朝時代を通じて数多く著された〈志怪小説〉と呼ばれる一群の怪異の記録の代表作。干宝は,この書物のなかで,この世界に怪異が存在することの意味を真剣に追求しようとする。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

かんぽう【干宝】

中国、東晋の歴史家。博学で文章にすぐれ、志怪小説「捜神記」を著すほか、「晋紀」などを残した。生没年未詳。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

干宝
かんぽう

生没年不詳。4世紀中ごろ、中国、東晋(とうしん)の歴史家。字(あざな)は令升(れいしょう)。新蔡(しんさい)(河南省)の人。才器を認められて著作郎となり、官は散騎常侍(さんきじょうじ)まで進んだ。推薦を受けて西晋の歴史『晋紀(しんき)』20巻を編纂(へんさん)したが現存しない。また彼は生来陰陽術数を好み、怪異を語る風潮が流行するなかで、鬼神・怪異に関する説話や見聞を集めた『捜神記(そうじんき)』20巻を著した。この書は、内容も豊富で文辞も優れ、六朝(りくちょう)志怪(しかい)小説の代表作とされ、また、後世の小説に多くの素材を提供している点でも、中国小説史上画期的な著述と評価される。[竹田 晃]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の干宝の言及

【捜神記】より

…中国,東晋の歴史家の干宝(かんぽう)の著。志怪(しかい)小説の代表作。…

【中国文学】より

… 〈小説〉はもともとささいな雑記の集録であった。魏・晋以後二つの方向をとり,干宝の《捜神記》と劉義慶の《世説(せせつ)新語》とがそれぞれを代表する。前者は怪異談を集め,超自然への恐れを核とする幻想の拡大へ向かい,仏教や道教の霊験記の類と親近性がある。…

※「干宝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

干宝の関連キーワード捜神後記中国文学霊験記李鼎祚犬神志怪董永

今日のキーワード

分水嶺

1 分水界になっている山稜(さんりょう)。分水山脈。2 《1が、雨水が異なる水系に分かれる場所であることから》物事の方向性が決まる分かれ目のたとえ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android