東大寺諷誦文稿(読み)とうだいじふじゅもんこう

百科事典マイペディア 「東大寺諷誦文稿」の意味・わかりやすい解説

東大寺諷誦文稿【とうだいじふじゅもんこう】

9世紀初め頃の成立で,法会に際しての願文表白,法話などの手控え,草稿。原本は東京大空襲で消失し,複製本のみが残っている。名称は旧所蔵者の知恩院75世の【うがい】徹定(てつじょう)〔1814-1891〕による仮称。〈諷誦文〉とは本来,仏や僧に向かって布施を受納するよう請い,布施を施したり誦経を行う趣旨祈願を述べる文を意味し,この手控えにそぐわない。

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