誦経(読み)ズキョウ

デジタル大辞泉 「誦経」の意味・読み・例文・類語

ず‐きょう〔‐キヤウ〕【×誦経】

《「ず」は「じゅ」の直音表記》「じゅきょう(誦経)」に同じ。
「かかるとみの事には、―などをこそはすなれ」〈夕顔

じゅ‐きょう〔‐キヤウ〕【×誦経】

[名](スル)経文を声を出して読むこと。また、そらんじて唱えること。ずきょう。「朝に夕に誦経する」

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精選版 日本国語大辞典 「誦経」の意味・読み・例文・類語

ず‐きょう‥キャウ【誦経】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ず」は「じゅ」の直音表記。「ずぎょう」とも )
  2. 経文をそらんじてとなえること。じゅきょう。
    1. [初出の実例]「於大安寺誦経」(出典:続日本紀‐天平二〇年(748)四月壬戌)
    2. 「ず経所々せさせなどし侍を」(出典:源氏物語(1001‐14頃)浮舟)
  3. 布施(ふせ)とする品物装束布帛(ふはく)など。ずきょうもの。じゅきょう。
    1. [初出の実例]「わが装束〈略〉みなず経にしけり」(出典:大和物語(947‐957頃)一六八)

じゅ‐きょう‥キャウ【誦経】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じゅぎょう」とも )
  2. ( ━する ) 声を出して経をとなえること。経文を暗記してとなえること。ずきょう。
    1. [初出の実例]「七日ばかりこもり給ひて、ひごとにじゅきゃうしつつ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)菊の宴)
  3. じゅきょうもつ(誦経物)」の略。
    1. [初出の実例]「仏寺は東大寺・興福寺以下十六ケ所に御誦経(みジュギャウ)あり」(出典:高野本平家(13C前)三)

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