東男(読み)アズマオトコ

デジタル大辞泉 「東男」の意味・読み・例文・類語

あずま‐おとこ〔あづまをとこ〕【東男】

関東生まれの男。特に、美しくしとやかな京女に対して、気立てに張りがあり、さっぱりしている江戸の男をいう。
東国男子
とりが鳴く―の妻別れ悲しくありけむ年の緒長み」〈・四三三三〉
田舎くさく言語動作が粗野な関東武士などをいう。
「荒ましき―の」〈宿木

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「東男」の意味・読み・例文・類語

あずま‐おとこ あづまをとこ【東男】

〘名〙
① 東国地方の男子。東国生まれの男。あずまおのこ。多く、田舎者言動の荒々しい東国武士、無骨者などの意を含む。
万葉(8C後)二〇・四三三三「鶏(とり)が鳴く安豆麻乎等故(アヅマヲトコ)の妻別れ悲しくありけむ年の緒長み」
② 江戸生まれの男。京女の美しいのに対比して、男のたくましく、意気気性をほめていう。
※雑俳・柳多留‐九(1774)「雨ふりにあづま男をつくばわせ」

あずま‐おのこ あづまをのこ【東男】

※万葉(8C後)二〇・四三三一「鶏(とり)が鳴く 安豆麻乎能故(アヅマヲノコ)は 出で向ひ 顧みせずて 勇みたる 猛(たけ)軍卒(いくさ)と」

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