東神野村(読み)ひがしこうのむら

日本歴史地名大系 「東神野村」の解説

東神野村
ひがしこうのむら

[現在地名]臼杵市東神野 下忠野しもちゆうの上忠野かみちゆうの上宮本かみみやもと下宮本しもみやもと

乙見おとみ村の南東にあり、東から北にかけて碁盤ごばんヶ岳・ひめ岳がそびえる。臼杵川(平清水川)の最上流域山間に立地し、村域は広大。同川を境に西は大野郡西神野にしごうの(現野津町)。同川には浮石とよばれる川水に浮く三つの奇石があるという(臼杵小鑑)。永享七―八年(一四三五―三六)大友持直は当地で同族の大友親綱や大内持世の軍勢などと対戦しており、姫岳合戦とよばれる(「看聞日記」同七年七月二五日条など)。同八年五月四日の室町将軍家御教書(毛利家文書)に東神野とみえ足利義教は毛利少輔次郎に対し同地での敵の追落しの戦功を賞している。

慶長二年(一五九七)臼杵庄検地帳写(渡辺家文書)によると高二三五石余、うち田方三二石余・畑方二〇三石余、村位は中・下入交じりの村。同一一年の惣御高頭御帳では東神野村組に属し同高、同組惣庄屋に宗右衛門、村役人に年寄新左衛門を記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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