日本歴史地名大系 「松ヶ島村」の解説 松ヶ島村まつがしまむら 三重県:松阪市松ヶ島村[現在地名]松阪市松ヶ島町三渡(みわたり)川河口にあり、東は海に面する。北は松崎(まつさき)浦に接し、南は新松(しんまつ)ヶ島(しま)村ならびに久保田(くぼた)村に境する。中世は細汲(ほそくみ)(細頸)とよばれた。「雅実公記」長治二年(一一〇五)八月一八日条に公卿勅使の参向に関して「保曹久美」の地名がみえる。「言継卿記」弘治三年(一五五七)三月二二日条に「予乗馬等来、従雲出過二里到細結、過ひらう以下二里、致魚見之宏徳寺之内徳源院」、同四月三日条にも「仰蔵主細組迄二里被送来」とあって細結・細組の地名がみえる。「三国地志」に引く元亀二年(一五七一)の北畠具教判物に<資料は省略されています>とあり、細汲に他国の鋳物師らが釜を据え、従来の特権的な鋳物師集団である阿波曾(あわそ)・蛸路(たこじ)の鋳物師と摩擦を起こし、北畠氏が新儀の釜を停止したことが知られる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by