松ヶ瀬村(読み)まつがせむら

日本歴史地名大系 「松ヶ瀬村」の解説

松ヶ瀬村
まつがせむら

[現在地名]天城湯ヶ島町松ヶ瀬

狩野かの川上流の西岸にある村で、同川を挟んで東は雲金くもがね村。下田街道がほぼ南北に通る。当地軽野かるの神社の天文五年(一五三六)九月一九日の棟札銘写に「狩野庄松ケ瀬村」、同二一年一一月一五日の棟札銘に「豆州狩野庄松瀬村」とある。北条氏所領役帳に北条家臣松山衆狩野藤八の所領として五〇貫六〇〇文「豆州松ケ瀬」とみえる。天正一八年四月に豊臣秀吉が「伊豆国松笠郷」に軍勢の乱妨狼藉停止の禁制を出しており(「豊臣秀吉掟書」飯田文書)、松笠郷は松ヶ瀬に比定される。同年五月一四日には田地耕作と伝役勤仕を命ずる伊奈忠次郷中定書(同文書)が「松笠郷百姓」宛に出されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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