松井新二郎(読み)マツイ シンジロウ

20世紀日本人名事典 「松井新二郎」の解説

松井 新二郎
マツイ シンジロウ

昭和・平成期の福祉活動家 日本盲人職能開発センター理事長。



生年
大正3(1914)年12月28日

没年
平成7(1995)年3月31日

出生地
山梨県甲府市

学歴〔年〕
日本大学文学部卒,日本大学大学院文科研究科心理学専攻中退

主な受賞名〔年〕
点字毎日文化賞(第9回)〔昭和47年〕,キワニス社会公益賞(第13回)〔昭和54年〕,黄綬褒章〔昭和55年〕,博報賞視覚障害教育部門文部大臣奨励賞(第13回)〔昭和57年〕,吉川英治文化賞(第19回)〔昭和60年〕,毎日社会福祉顕彰(第15回)〔昭和60年〕,博報賞(第20回)〔平成1年〕,朝日社会福祉賞〔平成3年〕

経歴
昭和11年戦地で失明。15年日大に進学。卒業後、山梨学院大学講師となり、26年国立光明寮(現・東京視力障害センター)に赴任。その後、山梨県立盲学校長事務取扱い、国立東京視力障害センター相談室長、同研究室長、東北大学視覚欠陥学教室講師などを経て、昭和51年から(福)日本盲人職能開発センター所長。この間、自らの体験からカナタイプ、盲導犬導入全力をあげた。盲人の職域拡大には最も積極的で、わが国初の盲人録音速記タイピストの新職業を生み出す。また、社会福祉法人・日本盲人社会福祉施設協議会理事長など盲人団体の役員を多数兼務。著書に「手の中の顔―『視覚障害者の自立』の夢を追いつづけた失明者の記録」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松井新二郎」の解説

松井新二郎 まつい-しんじろう

1914-1995 昭和後期-平成時代の福祉活動家。
大正3年12月28日生まれ。従軍中の負傷原因で失明。昭和38年日本盲人カナタイプ協会(現日本盲人職能開発センター)を設立し,カナタイプ,オプタコン(触覚読み取り機),盲導犬の導入をはかる。また盲人録音速記タイピストなど,職域開拓につくした。60年吉川英治文化賞。平成7年3月31日死去。80歳。東京出身。日大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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