ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「松喰鶴文」の意味・わかりやすい解説 松喰鶴文まつくいづるもん 松の折枝を鶴がくわえた文様。奈良時代の花喰鳥文の様式が変化して,平安時代後期の器物に和様化文様として現れた。和鏡に鋳出文様として,また漆工品に蒔絵で描かれた。前者の和鏡の現存最古例は兵庫県石峰寺経塚出土のもので,永久5 (1117) 年頃の作と推測され,蒔絵の遺品は厳島神社の『古神宝小唐櫃』 (国宝) で,寿永2 (83) 年の銘がある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by