松広寺(読み)しょうこうじ

改訂新版 世界大百科事典 「松広寺」の意味・わかりやすい解説

松広寺 (しょうこうじ)

韓国,全羅南道昇州郡松光面にあり,新羅末期慧隣国師の創建と伝える。初め吉祥寺と称し,高麗明宗のとき普照国師知訥(ちとつ)の寺域拡張によって栄え,山号を曹渓山修禅社改め,さらに煕宗4年(1208)王命により松広寺と改称,朝鮮禅の根本道場として知られた。仏の通度寺,法の海印寺,僧の松広寺と称され,天下三宝にあげられるほど僧侶・堂舎数の多い寺院である。堂舎の多くは朝鮮戦争時の火災焼失後の再建であるが,国師殿,下舎堂,応真殿は李朝初期の建物である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「松広寺」の意味・わかりやすい解説

松広寺
しょうこうじ
Songgwang-sa

韓国,全羅南道昇州郡松光面にある曹渓宗の寺院。新羅末期の創建とも伝えるが,前身は高麗明宗 27 (1197) 年に普照国師が中心となって結成した修禅社で,高麗時代からすでに 80棟余の堂宇を有した。豊臣秀吉朝鮮出兵や朝鮮動乱などで多くの建物を焼失したが再建され,現在も 50棟余の堂宇がある。3祖師画像を安置する国師殿は,高麗恭愍王 18 (1369) 年の創建で,2度重修されているが,柱心包様式の単層建築として李朝初期のもの。また同寺伝来の木彫三尊仏龕や金銅製揺鈴などの美術品や,『義天目録』などの蔵経も有名。

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