日本歴史地名大系 「松生院」の解説 松生院しようじよういん 和歌山県:和歌山市和歌山城下岡岡ノ谷松生院[現在地名]和歌山市片岡町一丁目和歌山城の南にある単立寺院。本尊は不動明王で円珍作と伝える。向陽山蘆辺(あしべ)寺と号し、俗に鼠突不動尊とよばれる。「続風土記」によると、もとは讃州山田(やまだ)郡にあったが、乾元元年(一三〇二)和歌浦(わかのうら)蘆辺(現和歌山市和歌浦羅漢寺付近)へ移され、蘆辺寺とよばれた。「紀伊国名所図会」によれば、天正の兵乱のとき山東(さんどう)荘黒岩(くろいわ)村(現和歌山市)に移り、慶長五年(一六〇〇)浅野氏が入国すると尭也を中興の祖として現在地へ移転した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報