朝日日本歴史人物事典 「林勇蔵」の解説
林勇蔵
生年:文化10.7.16(1813.8.11)
幕末明治期の豪農。周防国吉敷郡矢原村(山口市)に生まれ,文政9(1826)年,同郡上中郷(小郡町)の林家の養子となる。翌年上中郷内の給領庄屋となり,天保12(1841)年上中郷庄屋,安政2(1855)年小郡宰判大庄屋となった。勤倹で慎重,寡黙にして酒を嗜まず,常に真面目であった。慶応1(1865)年,長州(萩)藩内が正義派と保守派に分裂。正義派を援助し,勤王大庄屋として知られた。明治5(1872)年山口県の地租改正事業にかかわり,のち地租米を集荷する防長協同会社の副頭取,頭取を務めた。<参考文献>藤井葆光『維新史料大庄屋林勇蔵』
(三宅紹宣)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報