柳ノ瀬戸(読み)やなぎのせと

日本歴史地名大系 「柳ノ瀬戸」の解説

柳ノ瀬戸
やなぎのせと

大矢野島とかみ島の間、永浦ながうら島・樋合ひあい島・島などの島嶼群を紆余曲折する水道。東口(幅一千一〇〇メートル)維和いわ島南端の上大戸かみおおとノ鼻と上島北端下大戸ノ岬の間の大戸ノ瀬戸(別名手水ノ瀬戸)を経て八代海に、西口(幅三〇〇メートル)は柳浦と永浦島との間の満越みちごえノ瀬戸を経て有明海に開ける。慶安四年(一六五一)の肥後国大道小道等調帳(県立図書館蔵)に「合津村ヨリ中村迄弐里半、此間柳瀬戸」とみえる。周辺の柳浦および樋合浦・合津あいつ浦・阿村あむら(松島町)などには往古以来の津口が点在し、柳浦は「八代日記」元禄元年(一六八八)四月二〇日条に「大矢野ヤナキ」とみえ、寛永一四年(一六三七)天草島原の乱時、一揆鎮圧のため肥後細川氏の軍勢が上陸した地でもある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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