デジタル大辞泉 「柵む」の意味・読み・例文・類語 しがら・む【▽柵む/×笧む】 [動マ四]1 絡みつく。まとわりつく。また、絡みつける。「親方の情なさけに―・まれて」〈透谷・「歌念仏」を読みて〉2 しがらみ1をつくる。「涙川流るるあとはそれながら―・みとむる面影ぞなき」〈狭衣・二〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「柵む」の意味・読み・例文・類語 しがら・む【柵・笧】 [ 1 ] 〘 他動詞 マ行四段活用 〙① からみつける。まといつける。からませる。[初出の実例]「山遠き宿ならなくに秋萩をしがらん鹿の鳴きも来ぬかな」(出典:貫之集(945頃)三)② しがらみを設ける。しがらみを設けて、水流などをせき止める。[初出の実例]「涙川流るる跡はそれながらしがらみとむる面影ぞなき」(出典:狭衣物語(1069‐77頃か)二)③ さえぎり止める。防ぎとめる。[初出の実例]「ひめ君も思ひ川、したゆくみづとかよへ共、さすが人目のしがらみて」(出典:浄瑠璃・十二段(1698頃)三)[ 2 ] 〘 自動詞 マ行五(四) 〙 からみつく。からまる。もつれる。かかわりをもつ。[初出の実例]「うらみんとすれどもかれがれの、かづらばかりぞ身にそひて、しがらむいまのわが心、せめておもひもなぐさむと」(出典:御伽草子・さいき(室町末))「友禅メリンスの袖口の柵(シガ)らむ繊弱(きゃしゃ)な手を突き」(出典:其面影(1906)〈二葉亭四迷〉五) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例