日本歴史地名大系 「栗ヶ柵館跡」の解説 栗ヶ柵館跡くりがさくたてあと 福島県:二本松市二本松城下松岡町栗ヶ柵館跡[現在地名]二本松市松岡戦国期の城館跡。所在地の旧字名栗ヶ柵は、現在は松岡(まつおか)に含まれているが、江戸時代には本(もと)町の管轄区域であった。二本松神社と松岡(しようこう)寺に囲まれた非常に狭い地域であるが、天正期(一五七三―九二)の館跡の一部を示す地名として重要である。栗ヶ柵は「政宗記」天正一四年三月条に「クリガサクト申所ハ堅固持候」とみえ、「積達館基考」には遊佐内蔵介居館とある。館の範囲を確定することは困難であるが、正保二本松城絵図(内閣文庫蔵)などをみると、西は新(しん)丁の坂から東は久保(くぼ)丁の坂までの観音(かんのん)丘陵頂部一帯を占めており、現在の二本松神社境内も含まれるものと思われる(松府来歴金華鈔)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by