日本歴史地名大系 「栗隈大溝」の解説 栗隈大溝くりくまのおおうなで 京都府:久世郡栗隈大溝古代に開発された灌漑用水とも舟運用水ともいわれる大溝。「日本書紀」仁徳天皇一二年一〇月の条に「大溝を山背の栗隈県に掘りて田に潤(つ)く。是を以て、其の百姓、毎に年豊」とみえる。また同書推古天皇一五年の条に「山背国に、大溝を栗隈に掘る」とある。この大溝が仁徳期のそれの改修にあたるのか、新たに造営されたものかは定かでない。「日本書紀」にいう栗隈の地は「和名抄」に久世郡栗隈郷とあって、宇治市大久保(おおくぼ)町付近に比定されるが、大溝については諸説がある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報