根掘(読み)ねほり

精選版 日本国語大辞典 「根掘」の意味・読み・例文・類語

ね‐ほり【根掘】

[1] 〘名〙 (「ねぼり」とも)
草木の根を掘ること。根から掘りとること。根こじにすること。また、根を掘る人。根を掘る道具
浄瑠璃出世景清(1685)四「首にはねぼりの大づつを三本まで被(かづ)かせたり」
② 穴や溝(みぞ)を掘り抜くこと。
※苦力頭の表情(1926)〈里村欣三〉「仕事は道路のネボリであった」
[2] 〘副〙 「ねほりはほり(根掘葉掘)」の略。
※浄瑠璃・心中重井筒(1707)中「一代京へつながれて連添ふことも限とは。根掘知っての上なればぢょさいのあらふ筈もなし」

ね‐こじ【根掘】

〘名〙 樹木などを根のついたまま掘り取ること。また、そのもの。→ねごし(根越)
古事記(712)上「天の香山の五百津真賢木を根許士(ねコジ)(に)許士(こじ)て 〈許より下の五字は音を以ゐる〉」
※浄瑠璃・平仮名盛衰記(1739)一「生る手比の並木の松ぐっと根こじに引抜て」

ね‐こ・ず【根掘】

他動〙 (用例連用形だけで、活用は上二段四段か不明) 樹木などを根のついたまま掘り取る。
書紀(720)景行一二年九月(北野本訓)「則ち磯津(しつ)の山の賢木(さかき)を抜(ネコシと)り」
浮世草子好色万金丹(1694)五「吉野の桜をねこじて植へ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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