根来源之(読み)ネゴロ モトユキ

20世紀日本人名事典 「根来源之」の解説

根来 源之
ネゴロ モトユキ

明治〜昭和期の労働運動指導者,ジャーナリスト



生年
明治8年6月14日(1875年)

没年
昭和14(1939)年4月18日

出生地
和歌山県池田村(現・打田町)

学歴〔年〕
カリフォルニア大学

学位〔年〕
法学博士

経歴
17歳で米国に渡り、苦学しながらカリフォルニア大学で法律を修める。のちハワイのホノルル法律事務所を開設。傍ら、日本人移民の労働条件改善を志し、明治38年革新同志会を結成して移民会社を弾劾、さらにハワイ総領事の更迭にも成功した。41年人種差別に基づく劣悪な賃金の改善を求めて耕地労働者増給論を主張し批評活動を展開、4ケ月に渡る7000人規模の大ストライキを指導して逮捕された。また大正9年の同盟罷工でも先頭に立って運動を推進し、投獄された。著書に「明治41〜42年布哇邦人活躍史」「米国憲法」「大罷工回顧史」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

朝日日本歴史人物事典 「根来源之」の解説

根来源之

没年:昭和14.4.18(1939)
生年:明治8.6.14(1875)
明治期,ハワイ移民の労働運動指導者。和歌山県池田村(打田町)出身。福沢塾を出た本多和一郎の共修学舎に学んだのち,17歳で渡米,苦学でカリフォルニア大学法学士(のちに法学博士)となり,ホノルルで法律事務所を開設。1905(明治38)年積悪の移民会社弾劾のため革新同志会を組織してその目的を達成,総領事をも更迭させた。1908年には人種差別に基づく賃金の改善のため耕地労働者増給論の論陣を張り,日本移民に労働運動思想を注入し約7000人の4カ月間にわたるハワイ未曾有の大ストライキを指導,投獄もされた。<著作>『明治41~42年布哇邦人活躍史』『米国憲法』

(前山隆)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「根来源之」の解説

根来源之 ねごろ-もとゆき

1875-1939 明治時代の社会運動家。
明治8年6月14日生まれ。アメリカで法律をまなび,ハワイのホノルルに法律事務所をひらく。日本人移民労働者の労働条件改善につとめ,1909年賃上げ闘争とストライキを指導,逮捕・投獄された。昭和14年4月18日死去。65歳。和歌山県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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