根緒村(読み)ねおむら

日本歴史地名大系 「根緒村」の解説

根緒村
ねおむら

[現在地名]美津島町根緒

鶏知けち村の南にあり、東は日本海に臨み、山嶺が迫る。沖に北からこう島・上根緒島・下根緒島という三つの島がある。「津島紀略」では禰布と訓じ、中世史料に「ねふ」「ねう」「にう」とあることから、地元で「にょう」とするのは本来の発音に通じる語感がある。根浦の意の地名とするが(津島紀事)、当地の北に「ネーラ」、さらに北方子曾ねそがあることが注目される。中世は与良よら郡のうち。乾元二年(一三〇三)九月二一日の阿比留千代証状(大扈従判物帳)に「よらのこをりねふ」とみえ、当所の在庁地の境について阿比留千代が藤原左衛門入道に証状を示している。応永六年(一三九九)「下津郡の内ねう」の田地が大党備前守に預け置かれた(同年三月五日「某預ケ状」同判物帳)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android