ことわざを知る辞典 「案ずるより産むが易い」の解説
案ずるより産むが易い
[使用例] 隠し立てしたかてしょうがない、いっそ綿貫の計略の裏掻いて、自分に都合のええことも悪いことも、何でもかでも残らず
[使用例] その友人が〈略〉「なに、案ずるより、うむがやすしさ。言葉なんて、意外に通ずるものだよ。タクシーにのって、ツリ銭をもらいたい時も、バック、マニーと言ったら、ちゃんとツリを戻してくれたからね」そう自慢していたのをこの時、思いだしたのであった。我々三人も何とかなるだろう[遠藤周作*ボクは好奇心のかたまり|1976]
[解説] かつては「産は女の
しかし、近代の用例の大半は、出産と直接かかわりのない比喩的な用法で、むやみに取り越し苦労をしないで、ともかくやってみることを勧めるものです。世間を渡っていこうとすると、さまざまなリスクがあり、不確実な要素も必ずあります。しかし、思い悩んで心配するときりがなく、気分も落ち込み、積極的に行動できなくなりかねません。こういう楽観的なことわざは、気分を切り換え、行動に踏み出すうえで大いに役立つといえるでしょう。
〔英語〕Don't cross the bridge till you come to it.(橋に着く前に橋を渡るな)
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