桐原郷・桐原保(読み)きりはらごう・きりはらほ

日本歴史地名大系 「桐原郷・桐原保」の解説

桐原郷・桐原保
きりはらごう・きりはらほ

和名抄」にみえる蒲生がもう郡桐原郷を継承した中世郷で、現近江八幡市南西部付近に比定される。郷内には坂本日吉社領の桐原保が存在した。

〔桐原郷〕

承安元年(一一七一)一一月九日の小野為遠田地売券(長命寺文書)によると、檜物ひもの(現甲賀郡)寄人の為遠は、蒲生下郡桐原郷の一三条一七里三二坪の田地一反を延暦寺東塔南谷の増善房に売渡している。宝治二年(一二四八)一二月二六日には、当郷一三条一五里一坪の田三反など田畠計五反が長命ちようめい寺に寄進されている(「僧良覚田畠寄進状案」同文書)。鎌倉期を中心に、桐原郷における同寺への田畠寄進は度々みられるが、条里として確認できる当郷の田畠は一一条一五里、一二条一四里・一七里、一三条一五里・一七里、一四条一三―一五里に及ぶ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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