桜本寺(読み)おうほんじ

日本歴史地名大系 「桜本寺」の解説

桜本寺
おうほんじ

[現在地名]北区小野上ノ町

「さくらもとでら」ともいう。現在は無住で、近くにある龍沢りようたく(臨済宗妙心寺派)が管理し、小堂に十一面観音(藤原時代)のみが安置される。「山城名跡巡行志(宝暦四年刊)には「古ヘ仏閣周備ス、悉ク荒廃シテ今在小堂一宇、本尊観世音」とあり、当時すでに荒廃していた。当寺にかかわる文書として宝暦八年(一七五八)の桜本寺修復願書、桜本寺観世音御厨子写桜本寺什物并冷泉帝陵考(以上、日下部家文書)が伝えられるが、縁起・由来などは不明。右の文書に京都市左京区にある冷泉天皇れいぜいてんのう(桜本陵)との関係が記されているが、早くから疑問視されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android