梅ヶ原村(読み)うめがはらむら

日本歴史地名大系 「梅ヶ原村」の解説

梅ヶ原村
うめがはらむら

[現在地名]米原町梅ヶ原・うめ原栄はらさかえ

米原村の南に位置。西には入江いりえ内湖(筑摩江)が開け、東は山地北国街道が通る。「万葉集」巻三に笠女郎が大伴家持に贈った歌「託馬つくま野に生ふる紫草衣に染めいまだ着ずして色に出でにけり」があり、ここに詠まれる託馬野(筑摩野)は当地に比定される。この歌は「古今六帖」に再録され、託馬野はのち歌枕となった。託馬野は燕子花の花で知られ、開花のときは紫の衣を敷延べたようであったが、その後絶えたという(輿地志略)


梅ヶ原村
うめがはらむら

[現在地名]今津町梅原うめはら

石田いしだ川右岸にあり、東は岸脇きしわき村、南は藺生ゆう村。北側の山に向かって村域が広がる。枝郷に大床おおづく村・くぼ村がある。年未詳二月九日の浅井賢政感状(雨森文書)によれば、雨森次右衛門尉は「西路梅原」の合戦で傷を負っている。天正一一年(一五八三)八月の杉原家次知行目録(浅野家文書)に梅原とあり、高五二二石余。寛永石高帳では高七四八石余。慶安高辻帳は若狭小浜藩領は田方四一一石余・畑方八八石余、幕府領は田方一三八石余・畑方五〇石余・永荒五九石余。元禄郷帳では高七四八石余で、甲斐甲府藩領と越前鞠山藩領。文政石高帳では鞠山藩領五〇〇石・大和郡山藩領二四八石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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