改訂新版 世界大百科事典 「梨花女子大学校」の意味・わかりやすい解説
梨花女子大学校 (りかじょしだいがっこう)
韓国,ソウルにあるキリスト教系私立女子総合大学。1886年アメリカのメソディスト派宣教師W.B.スクラントン夫人創設の梨花学堂に始まる。〈梨花〉の名称は閔妃(びんひ)(明成皇后)が下賜。女子教育に消極的な儒教的風土の下でその先駆となり,女性の地位向上に貢献した。1910年大学科設置,15年幼稚師範科を設け,25年梨花女子専門学校となる。植民地時代の末期には一時女子青年錬成所指導者養成所にさせられたが,解放後の46年総合大学となった。人文,社会科学,理,工,法,経済,医,薬,看護,師範,体育,美術,音楽,家政の14単科大学と大学院を総合し,教員数約600,学生数約1万8500(1996)。生涯を通じて同校発展に献身し1945-61年総長をつとめた金活蘭女史(1899-1970)の名は忘れられない。
執筆者:渡部 学
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