梨郷村(読み)りんごうむら

日本歴史地名大系 「梨郷村」の解説

梨郷村
りんごうむら

[現在地名]南陽市梨郷

米沢盆地北部白鷹しらたか山塊南端の経塚きようづか(三二四メートル)の麓に位置し、宮内みやうち村と大塚おおつか(現東置賜郡川西町)とを結ぶ道に沿う。大塚村との間の最上川は渡船が利用されていたが、明治二〇年(一八八七)木橋幸来こうらい橋が完成した。大永五年(一五二五)一二月二四日の伊達稙宗安堵状案(伊達家文書)によると「中野所より買地、下長井之庄林郷之内、宮城野内、芹か窪之前二百苅、林郷かた岸之内、朽木林在家之内、井戸尻四百苅」が湯村犬松に安堵されている。「会津塔寺八幡宮長帳」には大永八年「四月十三日伊達さくら田殿、長井へとりのきめされ候、同六月十三日ニ御死去、又りんこうのたてにて、かさい殿御病死、同九月晦日ニりんこうたておち申候、その時打死、腹をきる人かすしらす、このたてゑ伊達殿さまへ合力、当方の御勢を四番ニつもり御たて候、又そのうち二番ニつもり御たて候時、たておち申候」とあるが、葛西は稙宗の叔父宗清の系統である。村絵図(市立米沢図書館蔵)に経塚山麓とその南方に二ヵ所館跡が記載されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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