たななし‐おぶね‥をぶね【棚無小船】
- 〘 名詞 〙 棚板すなわち舷側板を設けない小船。上代から中世では丸木舟を主体に棚板をつけた船と、それのない純粋の丸木舟とがあり、小船には後者が多いために呼ばれたもの。ただし近世では、一枚棚(いちまいだな)すなわち三枚板造りの典型的な和船の小船をいう。棚無船。
- [初出の実例]「いづくにか舟泊(ふなはて)すらむ安礼(あれ)の崎こぎたみ行きし棚無小舟(たななしをぶね)」(出典:万葉集(8C後)一・五八)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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