20世紀日本人名事典 「森村宜稲」の解説
森村 宜稲
モリムラ ギトウ
明治〜昭和期の日本画家
- 生年
- 明治4年12月26日(1872年)
- 没年
- 昭和13(1938)年10月4日
- 出生地
- 愛知県名古屋
- 経歴
- 儒者森村宜民の子として生まれる。木村雲渓、のち日比野白圭、木村金秋に師事し大和絵を学ぶ。明治24年京都私立日本青年絵画共進会で「志賀寺花見」が2等賞、また日本美術協会にも出品し、のち審査員を務めた。大正元年文展に「尚歯会」が初入選し、褒状を受賞、以後文展、帝展に出品し、昭和7年帝展推薦となる。また大正4年サンフランシスコ博覧会で「奈良祭」が金牌を受賞。大和絵の手法で描く一方、雪舟、探幽にも私淑、晩年田中訥言、浮田一蕙を研究したが、省筆の小品を得意とした。この他明治神宮聖徳記念絵画館壁画「農民収穫御覧」を制作、また稲香画塾で後進の育成にあたった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報