森田千世(読み)モリタ チセ

20世紀日本人名事典 「森田千世」の解説

森田 千世
モリタ チセ

明治〜昭和期の女性 女性運動家・山川菊栄の母。



生年
安政4年(1857年)

没年
昭和22(1947)年10月20日

出生地
常陸国(茨城県)

旧姓(旧名)
青山

学歴〔年〕
東京女子高等師範学校〔明治12年〕卒

経歴
水戸藩の儒者青山延寿の娘として生まれる。明治5年一家を上げて上京し、報国学舎や父の友人である漢学者・中村正直の経営する同人社女学校などに学び、自由な教育を受けた。8年開校したばかりの東京女子高等師範学校に主席で入学し、12年に同校の第一期生として卒業。13年農商務省技師の森田竜之助と結婚。海外留学や事業で多忙を極めた夫の代わりに家を守り、さらに子育てをしながら近所の子供たちに勉強を教えた。大正5年夫と死別。その次女はのちの婦人運動家山川菊栄で、彼女の寛容な教育方針は菊栄の一生に大きな影響を与えたと言われている。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「森田千世」の解説

森田千世 もりた-ちせ

1857-1947 明治-昭和時代前期,山川菊栄(きくえ)の母。
安政4年生まれ。常陸(ひたち)水戸藩儒者青山延寿(のぶひさ)の娘。女子師範(現お茶の水女子大)の第1回卒業生。明治13年畜産技師森田竜之助と結婚,東京の自宅で子供に勉強をおしえる。23年菊栄を出産。その生涯は,菊栄の著作「おんな二代の記」「武家の女性」にくわしい。昭和22年10月20日死去。91歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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