楊生庄(読み)やぎゆうのしよう

日本歴史地名大系 「楊生庄」の解説

楊生庄
やぎゆうのしよう

長保二年(一〇〇〇)の東大寺白米納所収納帳(久原文庫文書)

<資料は省略されています>

とみえる。これによると、楊生郷では山村氏が東大寺大仏供白米の徴収を行っていたことがうかがえる。郷として上納したものであろう。次に、治安三年(一〇二三)の太政官符案(根津美術館蔵文書)には

<資料は省略されています>

とみえる。これによると、楊生郷は中郷とともに、後一条天皇によって施入された春日社領である。この両楊生郷は同一と推測され、山村氏(北葛城郡の→小東庄、中郷との関係からみると近世添上郡北柳生きたやぎゆう村、現横田町内に比定される。もっとも、春日社の楊生郷は東山中の神戸四箇かんべしかん(現奈良市柳生町等)に比定する考えもあり未詳。次に、延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳の添上郡に「楊生庄五町 春日社御(幣)免田也」としてみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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