楠ヶ谷横穴群(読み)くすがやよこあなぐん

日本歴史地名大系 「楠ヶ谷横穴群」の解説

楠ヶ谷横穴群
くすがやよこあなぐん

[現在地名]掛川市本郷

旧遠江国において大規模な横穴群が集中する原野谷はらのや川中流域に位置する。複雑に入組んだ開析谷に六つの支群に分れ、総数二〇〇基前後の横穴が存在する。E支群とよぶ三七基が昭和六三年(一九八八)に発掘調査された。多くの横穴は軟質の凝灰岩質砂岩に掘込まれているため、ほとんどの天井は崩壊していた。しかしそれが幸いして副葬品の多くは盗掘をまぬがれて遺存した。E支群では横穴どうしの位置関係や墓前域(羨道の前の空間)の共有など、二―四基からなる単位群を認めることができた。さらに単位群どうしの配置関係から、二―三単位群がまとまって四つの小支群とでもよべる群を形成していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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