極高気圧(読み)きょくこうきあつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「極高気圧」の意味・わかりやすい解説

極高気圧
きょくこうきあつ

北極圏または南極圏に発達する高気圧。背の低い寒冷高気圧である場合が多い。この高気圧の低緯度側には、いくつかの低気圧があって、極低圧帯を形成して、極高気圧を囲んでいる。極高気圧から極低圧帯に吹く偏東風が、極偏東風または寒帯偏東風である。極高気圧の1~3キロメートル以上の上空では、大きな低気圧になっていることが多く、これを「極渦(うず)」という。以上は平均的、巨視的にみた場合の極方面の気圧配置の特徴であるが、実際には変動が大きい。また北半球の冬には、極高気圧は、しばしば、シベリアやカナダ方面に発達する高気圧のため、その存在が目だたなくなることがある。

[倉嶋 厚・青木 孝]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android