榎列村(読み)えなみむら

日本歴史地名大系 「榎列村」の解説

榎列村
えなみむら

榎列小榎列えなみこえなみ榎列大榎列えなみおえなみ一帯に比定され、榎並とも記される。「和名抄」所載の三原郡榎列郷の後身とみられる。元久二年(一二〇五)四月の淡路国司庁宣(護国寺文書)に「榎列」とみえ、一宮(現一宮町)二宮法華・桜両会舞楽料田として、東神代ひがしくましろ八木やぎ両郷に代えて、榎列および西神代の荒野を開発し料田に充てるよう命じられている。貞応二年(一二二三)の淡路国大田文には三原郡内の国領上田こうだ保のうちに「榎烈村」とある。承久の乱後の同保の新地頭は淡路国守護であったから、榎列も守護領として鎌倉時代末まで続いたようである。延元元年(一三三六)三月八日には、淡路国守護領である「榎並郷」の地頭方内田地二町が、淡路守高倉少将とみられる左少将藤原某から播磨国太山たいさん(現神戸市西区)の灯油田に寄進された(「左少将藤原某田地寄進状」太山寺文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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