八木(読み)ハチボク

デジタル大辞泉 「八木」の意味・読み・例文・類語

はち‐ぼく【八木】

8種の木。かしわなつめたちばなつげにれの称。
《米の字を分解すると八と木になるところから》のこと。
「難波の入り湊に―の商売をして」〈浮・永代蔵・一〉

やぎ【八木】

姓氏の一。
[補説]「八木」姓の人物
八木重吉やぎじゅうきち
八木義徳やぎよしのり

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精選版 日本国語大辞典 「八木」の意味・読み・例文・類語

はち‐ぼく【八木】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「米」の字を分解すれば、「八」「木」の二字となるところから ) 米の異称。はちもく。
    1. [初出の実例]「八木百石解文」(出典:小右記‐天元五年(982)五月一七日)
  3. 八種の木。松・柏・桑・棗(なつめ)・橘(たちばな)・柘(つげ)・楡(にれ)・竹の称。〔書言字考節用集(1717)〕

はち‐もく【八木】

  1. 〘 名詞 〙はちぼく(八木)

やぎ【八木】

  1. 姓氏の一つ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「八木」の意味・わかりやすい解説

八木(京都府)
やぎ

京都府中南部、船井郡(ふないぐん)にあった旧町名(八木町(ちょう))。現在は南丹市(なんたんし)の南東部を占める一地区。旧八木町は1915年(大正4)町制施行。1951年(昭和26)吉富(よしとみ)、富本(とみもと)、新庄(しんじょう)の3村、1955年神吉(かみよし)村を編入。2006年(平成18)園部(そのべ)、日吉(ひよし)、美山(みやま)の3町と合併、市制施行して南丹市となる。南方亀岡(かめおか)市とともに亀岡盆地の中心をなす。西部は大堰(おおい)川の氾濫原(はんらんげん)、東部は丹波(たんば)高地断層崖(がい)上に神吉の小盆地がある。JR山陰本線、国道9号、477号、京都縦貫自動車道が通じる。近郊農業地帯をなし、畜産屎尿(しにょう)処理による発電設備(バイオエコロジーセンター)を設置している。近年、京都市方面への通勤者が増加している。

織田武雄


八木(奈良県)
やぎ

奈良県北西部、橿原(かしはら)市の中心地区。旧八木町。南北に走る中街道(下津道(しもつみち))と東西に走る初瀬(はせ)街道が交差する地に発達した街村で、古くから商業が栄えた。現在も橿原市役所の所在地で、近畿日本鉄道橿原線・大阪線、JR桜井線、国道24号、165号などが集中し、奈良盆地南部の交通の要地となっている。

[菊地一郎]

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百科事典マイペディア 「八木」の意味・わかりやすい解説

八木[町]【やぎ】

京都府中部,船井郡の旧町。大堰(おおい)川が南東流する亀岡盆地の北西部を占め,山陰本線が通じる。米作を主とし,野菜,果樹,マツタケ,クリも産する。京阪地方への交通の便がよく兼業農家が多い。2006年1月,北桑田郡美山町,船井郡園部町,日吉町と合併し市制,南丹市となる。49.56km2。8930人(2003)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「八木」の意味・わかりやすい解説

八木
やぎ

京都府中部,南丹市南部の旧町域。亀岡盆地北西部にある。 1914年町制。 1951年吉富村,富本村,新庄村の3村,1955年神吉村を編入。 2006年園部町,日吉町,美山町と合体して南丹市となった。東部は山が多く,集落は南東流する大堰川沿いに集中する。中心地域の八木はその右岸にあり,江戸時代は山陰道の宿場町や河港として栄えたが,1899年山陰本線の開通とともに河川交通集落としての機能は衰微した。米作のほか,野菜栽培や酪農が行なわれる。

八木
やぎ

奈良県奈良盆地南部,橿原市の中心市街地。旧町名。奈良盆地中央を南北に縦貫する近世の中街道と東西に延びる初瀬街道とが交わる交通の要地に発達した古い市場町で,明治期以降,鉄道の開通とともに急速に発展,商業,市政の中心となっている。飛鳥川をへだてて西の今井と接する。

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改訂新版 世界大百科事典 「八木」の意味・わかりやすい解説

八木 (やぎ)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「八木」の解説

八木 (コメ・ハチボク)

植物。稲の別称

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世界大百科事典(旧版)内の八木の言及

【橿原[市]】より

…奈良県北部の市。1956年畝傍(うねび),八木,今井の3町と鴨公(かもきみ),真菅,耳成(みみなし)の3村が合体,市制。大阪のベッドタウンとして人口が急増しており,12万1988(1995)は県下第2位である。…

※「八木」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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