権限裁判所(読み)けんげんさいばんしょ

百科事典マイペディア 「権限裁判所」の意味・わかりやすい解説

権限裁判所【けんげんさいばんしょ】

司法権行政権との間の権限に関する争いを解決するための裁判所行政裁判所を置くフランスドイツ等で発達日本の旧憲法下では行政裁判所が置かれ,枢密院権限争議を裁定するものとされたが,その手続は定められず,機能していなかった。現行法では,行政裁判所制度を廃止したため,権限裁判をめぐる問題は消滅した。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の権限裁判所の言及

【フランス】より

…なお,フランスでは伝統的に行政裁判権は行政権に属するものとされ,司法組織とは別に行政裁判所Tribunal Administratif,前述の参事院などの行政裁判組織がある。そこで,司法裁判組織との間に管轄の争いが生じる場合に備え,権限裁判所Tribunal des Conflitsが置かれている。 司法組織は,大別して民事裁判にかかわるものと,刑事裁判にかかわるものとに区別される。…

※「権限裁判所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android