横山由清(読み)よこやまよしきよ

改訂新版 世界大百科事典 「横山由清」の意味・わかりやすい解説

横山由清 (よこやまよしきよ)
生没年:1826-79(文政9-明治12)

幕末・維新期の国学者。江戸の人。通称保三。横山氏の養子となる。国学本間游清伊能穎則に,また和歌を義母桂子,井上文雄に学ぶ。国史典故,歌学に精通する。和学講談所教授となる。明治維新後は昌平学校史料編修掛,大学中助教,制度局御用掛,元老院少書記官などを歴任。この間,法律制度の調査研究に従う。黒川真頼らと《旧典類纂》の編集にも尽力する。晩年は東京大学法学部で日本古代法制史を講義した。著書に《歴朝政治沿革史》《貨幣度量権衡考》など。
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朝日日本歴史人物事典 「横山由清」の解説

横山由清

没年:明治12.12.2(1879)
生年:文政9(1826)
幕末明治初期の国学者,法制史家。通称,保三。号,月舎。塚越敬明の子として江戸に生まれる。女性歌人横山桂子に和歌を学び,その養子となって横山姓を名乗る。のち和歌を井上文雄に,国学を本間游清,伊能穎則に学んだ。国史典故に詳しく,古代律令を得意とした。和学講談所教授を務め,維新後は新政府に招かれて制度局御用掛語箋編輯となった。蘭学にも詳しく,東西の法律制度の知識を生かして日本の近代法律制度の整備に尽力した。8年,元老院少書記官になると,黒川真頼らと『旧典類纂』の「皇位継承篇」「刑法篇」「戸籍篇」などの編纂に従った。晩年は東京帝国大学で日本古代法制史を講じた。

(白石良夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「横山由清」の解説

横山由清 よこやま-よしきよ

1826-1879 幕末-明治時代の国学者。
文政9年生まれ。横山桂子(かつらこ)の養子。国学を本間游清(ゆうせい)に,和歌を井上文雄にまなび,和学講談所教授となる。維新後は昌平学校史料編修,大学中助教,元老院少書記官などを歴任。法律制度の整備,「旧典類纂(るいさん)」の編集に従事した。明治12年12月2日死去。54歳。江戸出身。本姓は塚越。通称は保三(やすぞう)。号は月舎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「横山由清」の意味・わかりやすい解説

横山由清
よこやまよしきよ

[生]文政9(1826)
[没]1879
江戸時代末期~明治の国学者。井上文雄の門に入り,語学を修め,『活語自他捷覧』 (1857) を著わした。ほかに『魯敏遜 (ロビンソン) 漂行紀略』 (57) の訳書などもある。

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