横板(読み)ヨコイタ

デジタル大辞泉 「横板」の意味・読み・例文・類語

よこ‐いた【横板】

木目を横にして用いる板。
能舞台で、本舞台鏡板との間の部分床板が横に張ってあるところからいう。後座あとざ

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精選版 日本国語大辞典 「横板」の意味・読み・例文・類語

よこ‐いた【横板】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 木目を横にして用いる板。
    1. [初出の実例]「合方にて鋤蔵肩衣を引掛け、横板へ紙で張りし人相書をもち、出て来り」(出典:歌舞伎・小袖曾我薊色縫(十六夜清心)(1859)二幕)
  3. ( 他はみな縦板を用いるが、ここだけを用いるところから ) 能舞台で、正面舞台の後ろ、鏡板の前の所。後座(あとざ)
  4. 押付(おしつけ)の板のこと。わたがみの横板。
  5. 横にわたした板。
    1. [初出の実例]「よこさまを切所によこ板をうちて、其より鑓を出也」(出典:築城記(1565))

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世界大百科事典(旧版)内の横板の言及

【能舞台】より

…能の演技には摺り足を用いるので,床板はとくに重視され,必ずヒノキ(檜)の厚い板をなめらかに削って,釘で打ちつけずに根太の上に渡してくさびでとめ,床全体に弾力をもたせて舞いよくしてある。なおアト座は床板と直角なので,別名を横板(よこいた)ともいう。アト座の前面は囃子方座で,向かって右から笛,小鼓,大鼓,太鼓が位置する。…

【社寺建築構造】より

…中世後半から,壁下地は細い竹となり,細い貫もしだいに用いられた。板壁には,横板(和様,大仏様)と竪板(禅宗様)がある。
[床]
 神社本殿は高床住居の系統をひくので,すべて(ゆか)を張る。…

※「横板」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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