樫野山村(読み)かしのやまむら

日本歴史地名大系 「樫野山村」の解説

樫野山村
かしのやまむら

[現在地名]額田町樫山かしやま

北から南流するおと川支流の夏山なつやま川と、村域を東から西に流れる男川との合流点の東側台地に集落が立地。作手つくで道が男川沿いに村域を貫く。東は片寄かたよせ村、西北桜井寺さくらいじ村、西は下衣文しもそぶみ村と各々山で接し、南は牧平まきひら村と男川と山で接する。石鏃や弥生式土器の破片が男川流域で発見されている。戦国期に村域東方の上原うえはらに青山某、北方に渡辺某の砦があったと伝える。観応元年(一三五〇)の「於参河国額田郡去観応元年十二月十日揚御旗一揆人数交名注文事」(前田家蔵書閲覧筆記)には、額田郡一揆で足利直義側に味方した二一人中に樫山十郎義胤の名がある。

天正一八年(一五九〇)岡崎城主田中吉政領となる。慶長六年(一六〇一)幕府領となり、同九年検地で村高四〇二石。寛永一〇年(一六三三)に当時はたけ(現渥美郡渥美町)に陣屋を置く戸田氏経知行所に編入。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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