橋本連立内閣(読み)はしもとれんりつないかく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「橋本連立内閣」の意味・わかりやすい解説

橋本連立内閣
はしもとれんりつないかく

1996年1月,自由民主党の橋本龍太郎総裁を首班として成立した自民党社会党新党さきがけ連立内閣。住専処理の問題と社会党内部の対立抗争によって,96年1月5日,村山首相が突然退陣を表明。これを受け1月 11日に橋本内閣が誕生した。従来どおり自民,社会,さきがけによる連立内閣で,住専処理の一部に公的資金導入を盛込んだ予算案を新進党の抵抗をねじ伏せ成立させた。一方,95年9月の沖縄少女暴行事件以降,不安定な様相を呈していた日米関係においては,96年2月に訪米しクリントン大統領と会談,普天間基地返還交渉にあたり,4月に同基地の5~7年内返還を発表した。また同月に訪日したクリントン大統領との日米首脳会談で日米安保共同宣言を発表,日米関係の再定義に踏出した。しかし,行政改革問題をはじめとする国内問題については連立内部に政策上のきしみが生じてきた。そのため9月 27日に衆議院を解散,総選挙にのぞんだ。 10月 20日に行われた総選挙は,小選挙区比例代表並立制による初めての選挙であった。ここで自民党は過半数に近い座席を確保し,比較第一党による第2次橋本政権の発足となった。

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