次世代DVD(読み)ジセダイディーブイディー

デジタル大辞泉 「次世代DVD」の意味・読み・例文・類語

じせだい‐ディーブイディー【次世代DVD】

next generation DVDDVD後継となる大容量ディスクHD DVDブルーレイディスクが知られたが、ブルーレイディスクの規格が優勢となって、それにほぼ一本化された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「次世代DVD」の意味・わかりやすい解説

次世代DVD
じせだいでぃーぶいでぃー

動画、音楽、各種データなどを蓄えられるDVD(デジタル多用途ディスク)の記憶容量を大幅に高めた光ディスク。テレビ放送が従来NTSC方式から、きれいな高品位画質のHDTV方式へ移行するのに伴い、これを長時間記録できるDVD開発が課題となった。次世代DVDには、それまでのDVDが使っている赤色レーザーにかわって、波長の短い青色レーザーを採用。記憶容量は従来の4.7ギガバイト(二重構造なら8.5ギガバイト)から15~27ギガバイト(同30~50ギガバイト)へ大容量化が可能になった。

 普及にあたって、ソニーパナソニックなど13社が進めるブルーレイディスク(Blu-ray Disc)と東芝、三洋電機陣営のHD DVD(High Definition DVD)が内外の映画、ゲーム業界を巻き込み、世界標準規格の座を激しく競った。記憶容量が大きいブルーレイ方式に対し、HD DVD方式は低価格化が強みだったが、ワーナー・ブラザーズ、ウォルト・ディズニー、20世紀フォックスなどアメリカの映画大手がブルーレイ方式を採用したことで、標準規格争いは決着した。2008年(平成20)に東芝がHD DVD方式からの撤退を表明し、ブルーレイ方式に事実上統一された。

[編集部]

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知恵蔵 「次世代DVD」の解説

次世代DVD

アナログ放送用のテレビに対応するのが現行DVD、次世代のハイビジョンテレビに対応するのが次世代DVDだ。現行DVDは赤色半導体レーザーで書き込むが、次世代DVDは、その5倍の情報量が記録できる青紫色半導体レーザーを使う。書き換え用(RW)、記録専用(R)の記録用ディスクと、映画や音楽コンテンツを格納する読み出し専用(ROM)ディスクが用意される。ソニー、松下電器産業(2008年10月からパナソニック)などが推進するBlu-ray Disc(BD)と、東芝、NECなどが推進するHD-DVDが覇を競う。 HD-DVDとBDどちらの規格も、光源として青紫色半導体レーザーを使い、直径が現行DVDと同じ12cmという点は共通。違いは記録層をカバーする保護層の厚みだ。ソニー、松下電器など世界12社のBDは0.1mm、一方の東芝、NECのHD-DVDは現行DVDと同じ0.6mm。この厚みの違いは容量に影響する。BDの売りは、保護層が薄いことから可能となった大容量で、記録時間が長いという有利さがある。HD-DVDの書き換え型ディスクの容量は1層で15GB(ギガバイト)、2層で30GB、一方のBDは1層で25GB、2層で50GBだ。HD-DVDは、製造技術において現行DVDと共通性が多いことによるコストメリットを訴える。

(麻倉怜士 デジタル・メディア評論家 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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