正中離開の原因と治療

六訂版 家庭医学大全科 「正中離開の原因と治療」の解説

正中離開の原因と治療
(歯と歯肉の病気)

 正中離開とは、一般に上あごの前歯の間にみられるすきまのことをいいます(図28)。上あごの永久歯の前歯は7~9歳ころにかけて歯と歯の間にすきまを伴いながら生えてくるため、この時期は“みにくいアヒルの子の時期”といわれています。

 通常、内側に向かって犬歯が生えてくるため、すきまは自然に閉じてきますが、何らかの原因ですきまがうまく閉じない場合には、治療が必要になることがあります。

 原因として、前歯の間に正中過剰歯(かじょうし)と呼ばれる余分な歯がある場合や、唇のひも(小帯)が前歯の間に入り込んでいることが考えられます。そのような場合、余分な歯の抜歯を行ったり、小帯を切る処置を行うこともあります。

 生まれつき歯の数が足りなかったり、歯の大きさが小さかったりすることによってすきまが生じる場合には、矯正(きょうせい)装置などによってそのすきまを閉じたり、ブリッジインプラントを用いて治療することがあります。


出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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