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生体の一部臓器が疾病や外傷により機能喪失あるいは欠損した場合、その機能を回復するため生体内に植え込む非生物材料のこと。一般的には失った自分の歯にかわって機能を営むように顎骨(がくこつ)に埋入(まいにゅう)される人工歯根のことをいう。材料としては組織親和性の高いハイドロキシアパタイトや、チタン(チタニウム)などの金属が用いられる。チタン製のインプラントを顎骨内に埋入する方法は、1952年スウェーデンのブローネマルクPer-Ingvar Brånemark(1929―2014)が拒絶反応を起こすことなく骨とチタンが半永久的に結合することを発見し、1965年人工歯根として初の臨床応用を行ったのがはじまりである。
インプラント治療には、歯の抜けた部分の歯槽骨に人工の歯根を植え込む外科処置段階、インプラントが完全に周囲の顎骨組織と結合するための治癒段階(3~6か月を要する)、その後の補綴(ほてつ)物(継続歯、ブリッジあるいは義歯)製作段階がある。
[澤田健次]
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