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抜歯 ばっし extraction of tooth

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

抜歯
ばっし
extraction of tooth

歯を人工的に,その歯槽内から抜去させることをいう。局所麻酔あるいは全身麻酔下に,器具としてエレベータ(てこの応用),抜歯鉗子(歯をつかんでゆする)を用いて行う。ただし,歯の植立が強固な場合や,歯根の肥大,湾曲あるいは埋伏歯の場合などでは,歯槽骨除去,歯根分離などを行なって抜くことがある。

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デジタル大辞泉の解説

ばっ‐し【抜歯】

[名](スル)
治療のため、歯を抜くこと。
成人として認められるため、あるいは服喪などの目的で、口をあけると見える範囲の歯を抜く風習。日本では縄文時代後半から弥生時代前半に盛行。

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百科事典マイペディアの解説

抜歯【ばっし】

進行した虫歯歯槽(しそう)膿漏などで保存不能な歯の全部を除去する手術。ふつう局所麻酔下に抜歯鉗子(かんし),抜歯てこを使用。なお歯髄を全部除去する手術を抜髄といい,主として歯髄炎に適用する。
→関連項目化粧

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世界大百科事典 第2版の解説

ばっし【抜歯 exodontia】

歯を歯槽から抜去すること,およびその操作を抜歯という。
【習俗としての抜歯】
 世界には,抜歯を慣習として行う民族もある。歯を削る尖歯や研歯とともに,歯牙変工の一技法であり,広くは身体変工の一種とも考えられる。抜歯は成年式儀礼の一部として行われるのが一般的である。すべての歯が抜歯されるわけではなく,前歯の中の特定の歯が対象となり,各民族ごとにどの歯を抜くかが伝統的に定められている。石などで歯をたたき倒して抜くため,かなりの苦痛を伴い,これが子どもから大人に移行するうえで耐えねばならない試練の意味をもつ。

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大辞林 第三版の解説

ばっし【抜歯】

( 名 ) スル
歯を抜くこと。 「 -手術」
成年式などの儀礼として、特定の歯を人為的に抜くこと。世界各地で行われ、縄文・弥生時代の日本でも行われた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

抜歯
ばっし

歯は線維によって顎骨(がくこつ)に固定されているが、抜歯とは、この線維を切断し、弛緩(しかん)動揺させ、顎骨から歯を摘出する手術のことである。抜歯の適応となる歯としては次のようなものがある。(1)歯自体の疾患によるもの 歯自体の疾患のために抜歯を行う歯には、高度のう蝕(しょく)(むし歯)に罹患(りかん)し、修復不能な歯、根尖(こんせん)周囲組織に炎症があり、根管治療を行っても保存不可能な歯、高度な歯周疾患により著しく動揺している歯、破折したために修復不能な歯などがある。(2)位置異常によるもの 歯自体には異常はないが、その位置が異常であるためにまったく役にたたず、逆に周囲組織に障害を与える場合は抜歯を行う。具体的には、過剰歯(正常な歯以外の余分な歯)、埋伏歯(歯肉あるいは骨の中に埋没している歯)、転位歯(位置が異常な歯)などのほか、隣接の歯や周囲組織に傷害を与え、正常な咬合(こうごう)を妨げ、義歯の着脱の障害となるような歯があげられる。このほか、永久歯の萌出(ほうしゅつ)を妨げている乳歯を除去するためや、歯列矯正(歯並びをよくする治療)のために抜歯の処置がとられることもある。(3)その他 リウマチ性疾患、アレルギー性疾患などの全身的疾患や、三叉(さんさ)神経痛の原因が歯にある場合には、抜歯の処置を行う。[土谷尚之]

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世界大百科事典内の抜歯の言及

【身体変工】より

…アンデス文明やマヤ文明での板や添木による頭蓋変工,扁平な頭の形をとって命名されたフラット・ヘッド(平頭)族をはじめとする北アメリカのインディアンの頭蓋変工などが有名だが,そのほか東南アジア,アフリカ,ヨーロッパなど世界各地で頭蓋変工が報告されている。(5)歯牙変工 特定の歯を抜く抜歯と,歯を削ってとがらせたり,刻み目を入れたりする尖歯(せんし),あるいは欠歯がそのおもなものである。成年式儀礼に伴って行われることが多く,アフリカからオセアニアにかけて広く見られる。…

【歯】より

… 縄文時代には成人となる通過儀礼として歯を抜くことが盛行した。健全な切歯や犬歯を抜歯したが,ときに抜き方に男女の性差があった。この習俗は弥生時代中期まで続き,その後衰退した。…

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