日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブリッジ」の意味・わかりやすい解説
ブリッジ(ネットワーク)
ぶりっじ
bridge
ネットワークにおいて、端末どうしを接続(橋渡し)するための装置。端末のもつMAC(マック)(Media Access Control)アドレスで宛先を判断し、それ以外のアドレスには送らない機能をもつ。OSI参照モデルでは第2層(レイヤー2)にあたり、直接接続されている通信機器間のデータの識別、エラー検出、転送を行う。似たような機能をもつルーターは、OSI参照モデルの第3層を使う。両者の機能をもつ機器をブリッジルーターとよび、これを使用することで、TCP/IPなどに代表されるさまざまなプロトコル(通信手順)によるネットワーク間の通信が可能になる。LAN(ラン)回線内をつなぐローカルブリッジや、WAN(ワン)(LAN回線どうしをつなぐネットワーク)の通信回線を介するリモートブリッジが一般的で、家庭内で使用するスイッチングハブなどもブリッジの一種である。
家庭用ルーターには「ブリッジモード」とよばれる機能(通常は本体のスイッチで切り替える)があることが多い。これはすでに家庭用ルーターの設置されている家庭内LANにさらに無線LANルーターなどを追加する際に本体のルーター機能を停止し、MACアドレスのみを転送するブリッジ機能だけにすることで、すでに設置されているルーターが誤作動することを防止する機能である。機器によっては「アクセスポイントモード」とよばれる。
[編集部]
ブリッジ(義歯)
ぶりっじ
bridge
橋(きょう)義歯、架工義歯ともよばれる。喪失した歯の本数が比較的少なく、喪失部位に隣接している歯の歯周組織が健康な場合に適用される。欠損部に隣接する歯に設ける金属冠等の支台装置(橋脚)、欠損部を補う人工歯(橋体)、およびそれらを結合する連結部から構成されている。歯に接着固定する義歯で、物をかむ力は橋脚となる歯がすべて負担する。
[澤田健次]
ブリッジ(カードゲーム)
ぶりっじ
カードゲーム(トランプ)の一種。正しくはコントラクト・ブリッジという。なお、日本ではセブン・ブリッジ(ラミー系のゲーム)の略称として用いていることが多い。
[編集部]