六訂版 家庭医学大全科 「歯肉がん」の解説
歯肉がん
しにくがん
Gingival cancer
(口・あごの病気)
どんな病気か
歯肉がんは、
原因は何か
原因は不明ですが、誘因としては喫煙、飲酒、むし歯および不適合
症状の現れ方
初期には無症状に経過します。腫瘍が増大するにつれ、歯肉の
検査と診断
確定診断のためには生検(病変の一部を採取して顕微鏡で調べる)を行います。
鑑別すべき疾患とその方法は、以下のとおりです。外傷性潰瘍では原因を除去すれば、2週間後には潰瘍は縮小あるいは消失します。アフタ性口内炎では疼痛があり、また症状に改善の兆候がみられます。
治療の方法
がんの進行状況に応じた顎骨切除(上顎:上顎部分切除、上顎亜全摘出、上顎全摘出、下顎:下顎骨
がん切除後の顎骨欠損に対しては、下顎では骨移植あるいはチタンプレートによる下顎の再建を同時に行います。その後、インプラントなどにより
5年生存率は約70%と比較的良好ですが、リンパ節への転移例では予後は不良となります。
病気に気づいたらどうする
前述した疑わしい病変に気づいたら、ただちに口腔外科などの専門医を受診して、検査や治療を受ける必要があります。また日ごろから歯みがき時の異常出血などに気をつけておくと、早期発見につながります。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報