歴史的景観都市協議会(読み)れきしてきけいかんとしきょうぎかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「歴史的景観都市協議会」の意味・わかりやすい解説

歴史的景観都市協議会
れきしてきけいかんとしきょうぎかい

歴史的、伝統的な町並みを保全し、文化財を生かした町づくりを行っている自治体が共通する課題について協議し、景観の保全や活用などの取り組みを推進するための組織。おもな目的は(1)情報交換、(2)共通の課題に対する調査、(3)関係機関への要望、(4)景観保全などのために必要なさまざまな活動の推進。日本全国で経済成長に伴う都市開発が急激に進められていた1973年(昭和48)に、京都市の呼びかけで発足した。会員は全国の観光都市を中心にした41都市(2014年10月時点)で、会長都市は京都市。毎年1回、会員の都市が持ち回りで総会を開催する。

 関連法として、2008年(平成20)に「歴史まちづくり法」(「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」、平成20年法律第40号)が施行され、市町村の計画に応じ歴史的な趣(おもむき)のある町並みの整備について国から支援が受けられるようになった。計画が認められれば、歴史的な建造物などの修復復原だけでなく、周辺市街地の電線埋設や道路整備などを行うこともできる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例