デジタル大辞泉 「殿隠る」の意味・読み・例文・類語 との‐ごも・る【殿▽隠る】 [動ラ四]1 《殯もがりの宮にこもる意から》「死ぬ」の尊敬語。おかくれになる。崩御する。「大殿を仕へ奉りて―・り隠りいませば」〈万・三三二六〉2 《寝殿にこもる意から》「寝る」の尊敬語。おやすみになる。おおとのごもる。「などか、…ここには―・る」〈宇津保・嵯峨院〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「殿隠る」の意味・読み・例文・類語 との‐ごも・る【殿隠】 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙① ( 御殿にこもりかくれる意から ) おかくれになる。崩御する。崩ずる。[初出の実例]「つれもなき 城の上の宮に 大殿を つかへまつりて 殿隠(とのごもり) 隠りいませば」(出典:万葉集(8C後)一三・三三二六)② ( 寝殿にこもる意から ) 「寝る」の尊敬語。おやすみになる。御寝(ぎょしん)なる。おおとのごもる。[初出の実例]「こなたにねなんとすれば、母、『などかあなたにはまうで給はぬ、ここにはとのごもる』」(出典:宇津保物語(970‐999頃)嵯峨院) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例