ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「比企氏」の意味・わかりやすい解説
比企氏
ひきうじ
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平安後期~鎌倉前期の武蔵国の豪族。藤原秀郷(ひでさと)流。比企郡よりおこった。平安末,比企掃部允の妻比企尼は源頼朝の乳母として大功があり,甥の能員(よしかず)も頼朝の側近,頼家の乳母の夫として活躍。さらに女の若狭局(わかさのつぼね)が頼家に嫁して一幡(いちまん)を生んだため,頼家が将軍になると外戚として勢威をふるったが,その勢いを恐れた北条氏により1203年(建仁3)能員は謀殺され,一族は滅亡(比企氏の乱)。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…勧農使は〈守護人〉とも称され,国衙指揮権をももち,後の守護より強大な権限をもつものであった。比企氏の北陸道守護は91年(建久2)以前に一度停止され,再びその一族とみられる大田朝季が越中守護となったが,1203年(建仁3)9月比企の乱によって北条氏一族がこれに替わって守護になったとみられる。その由緒で承久の乱には北条朝時が北陸道大将軍となって西上,これ以後,鎌倉時代を通じてその子孫の名越氏が守護職を世襲した。…
※「比企氏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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