比附(読み)ひふ(その他表記)bi fu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「比附」の意味・わかりやすい解説

比附
ひふ
bi fu

比照,比引,比依。中国旧律で法の類推適用をいう。漢律以来,由来は久しいが,唐律 (賊盗律) 疏文にみえ,次いで明,清律では名例律本文で認められている。罪を断じるのに正確な該当条文がなければ,他の条文を援引比附して,あるいは,そのうえで刑罰を加重減軽して法条適用の原案をつくり,しかるべき手続を経て皇帝裁可を仰ぐべきものと定める (清律,名例律下,断罪無正条条) 。根底においては情理に発し,本来罰せられるべき犯罪に対して,犯情と刑罰との公平妥当を期するのをもっぱらとするもので,法の運用に大きな役割を果し,発達に寄与した。

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普及版 字通 「比附」の読み・字形・画数・意味

【比附】ひふ

相親しむ。また、つきあわせる。〔書、呂刑、其れ刑し其れ罰すの〕須(すべか)らく刑書を探測し、比附して以て其の罪を斷ぜよ。

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