毛繻子(読み)ケジュス

デジタル大辞泉 「毛繻子」の意味・読み・例文・類語

け‐じゅす【毛×繻子】

縦糸綿糸横糸毛糸を用いて織った綾織物。滑らかでつやがある。

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精選版 日本国語大辞典 「毛繻子」の意味・読み・例文・類語

け‐じゅす【毛繻子】

  1. 〘 名詞 〙 綿と毛のまじった織物一種。綿糸を経(たていと)に、毛糸を緯(よこいと)にして織った綾織(あやおり)の織物。繻子(しゅす)のように滑らかで光沢があり、服の裏地などに使う。
    1. [初出の実例]「下ってはメレンス、毛繻子(ケジュス)に至るまで、其品に上下はあるものの」(出典:当世少年気質(1892)〈巖谷小波〉六)

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世界大百科事典(旧版)内の毛繻子の言及

【繻子】より

…現在では経糸に生糸2本を引きそろえ,緯糸に同じく生糸4~6本を引きそろえたものを用いて八枚繻子組織とし,精練後に厚い裏糊を施したものをいう。 繻子の材質は絹にかぎらず,経に絹,緯に木綿を用いた交織の繻子,経・緯糸とも綿糸を用いた綿繻子,経に綿糸,緯に毛糸を用いた毛繻子,さらに化繊によるものなどがある。用途は,江戸時代にはしなやかな光沢のある特性を生かして小袖や帯,能装束の摺箔(すりはく),縫箔,狩衣などに広く用いられてきたが,現在の着物では花嫁の打掛以外にはあまり単独で用いられることはなく,帯やコート地に利用されているのにとどまる。…

※「毛繻子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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