気を付ける(読み)キヲツケル

デジタル大辞泉 「気を付ける」の意味・読み・例文・類語

・ける

注意を払う。「失礼のないように―・ける」
元気をつけさせる。
「なまじひなる事し出して敵に―・けつることよ」〈太平記・三〇〉
気づかせる。思い出させる。
「中々なるいくさして敵に―・けてはかなふまじとて」〈太平記・三二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「気を付ける」の意味・読み・例文・類語

き【気】 を 付(つ)ける

  1. 気づかせる。思い出させる。
    1. [初出の実例]「中中なる軍して敵に気を著(つケ)ては叶まじとて」(出典:太平記(14C後)三二)
  2. 注意力をはたらかせる。
    1. [初出の実例]「傾城のつとめにつき、なひしゃうのうきふし、鑑(かがみ)にかけて悟(さとる)ゆへに、気をつけてのあひさつ」(出典:浮世草子・好色貝合(1687)上)
  3. 意識を回復させる。正気にさせる。
    1. [初出の実例]「ミズ ヲ コイ トッテ カヲ ニ ソソキ、qi(キ) uo(ヲ) tçuqe(ツケ) タマウ モノ ナリ」(出典:サントスの御作業の内抜書(1591)一)
  4. 元気をとりもどす。景気づける。
    1. [初出の実例]「此の人人憖(なまじひ)なる事為出して敵に気を著ける事よと」(出典:太平記(14C後)三〇)
    2. 「とのさま、身どもに此やうにお気(キ)をつけられまするをば」(出典:狂言記抜殻(1660))

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